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中野区の地域密着工務店『アイエスシーのリフォーム』ブログ

《高気密高断熱住宅について》

2022/11/15

■高気密高断熱住宅について
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11月に入り、寒い日が増えてきました。
エアコンやヒーターといった暖房機器の出番が増えてきたご家庭も多いのではないでしょうか。

まずはじめに、家づくりの時点で冬の寒さ・夏の暑さ対策をすることができる「高気密高断熱住宅」について、概要をご紹介いたします。

◆高気密高断熱住宅とは

〇高気密とは

<気密>とは…
「空気などの流れを遮断している状態」のこと。
つまり、住宅における気密性とは「どれだけ隙間をなくし、屋外と室内の空気の出入りを少なくしているか」を意味します。

<高気密住宅>とは…
「天井や壁との隙間が少なく、気密性に優れている住宅」のこと。
⇒例えば、精度の高い建築素材や防湿シートを使用することで外気の侵入を防いでいます。

〇高断熱とは

<断熱>とは…
「暖かい空気や冷たい空気が伝わりにくい状態」のこと。

<高断熱住宅>とは…
「住宅内外や住宅内での熱の移動が少ない(=家そのものの断熱性が高い)住宅」のこと。
⇒例えば、断熱性の高い窓や外壁と内壁の間に断熱材を使用することで、屋外と室内・あるいは部屋同士の熱の移動を少なくしています。

◆メリット

ここからは、高気密高断熱住宅のメリットをご紹介いたします。

〇暖房・冷房の使用頻度を減らすことができる

高気密高断熱住宅では、暑い夏・寒い冬の冷暖房の使用頻度を減らすことができます。

<冬場>熱を外部に放出しないため、少ない熱で家が暖まる
<夏場>外気熱の影響を受けにくいため、涼しく快適に過ごせる

したがって、下記のメリットがあります。
・暖房代、冷房代の節約になる
・冷暖房器具が長持ちするため買い替えコストの削減に繋がる

〇ヒートショック現象の防止になる

※ヒートショック現象とは…
「急激な温度変化により血圧が急上昇・急降下することで脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす現象」のこと。
⇒特に冬の時期、リビングから廊下や、リビングからお風呂場に移動した際に起こりやすいと言われています。

高気密高断熱住宅の場合、室内の温度が一定に保ちやすく急激な温度変化が起こりにくいため、ヒートショック現象が起こるリスクは通常の住宅と比較して低くなります。

◆デメリット・注意点

節約やヒートショック現象防止と良いことがある高気密高断熱住宅ですが、懸念点もあります。
ここからは、デメリットや注意したいポイントをご紹介いたします。

〇壁内結露が起こる可能性がある

※壁内結露とは…
高気密高断熱住宅を建てる際、壁内に断熱材を入れると、柱と断熱材の間に小さな隙間ができることがあります。
この隙間内では温度差によって結露ができることがあり、これを「壁内結露」といいます。

壁内結露が起こると、以下の影響を及ぼします。
・柱や壁の劣化をもたらす
・カビが発生する原因になる

壁内結露は〈換気〉である程度防ぐことが可能です。
24時間換気システムや、窓を開ける等の「自主的な換気」を上手く活用することが大切です。

〇暖房器具に制限が生まれる

高気密高断熱住宅の多くの場合は、安全性の面から石油を使用した暖房器具の使用を推奨していません。

石油ファンヒーターやガスファンヒーターは継続して使用すると部屋中の二酸化炭素濃度が上昇しますが、高気密高断熱住宅は通常の住宅よりも空気の出入りが少ないため、ファンヒーターの危険度がより高まることが理由です。

そのため、高気密高断熱住宅では通常の住宅と比較して、エアコン等気流を発生させる暖房器具の使用頻度が高まります。
気流を発生させる暖房器具は家全体を乾燥させるため、〈乾燥対策〉が重要となります。

このように、高気密高断熱住宅にはメリットとデメリットの両方があります。
そのため、家づくりの際はこの両方を十分に比較・検討する必要があると言えます。

■断熱性能等級について
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ここからは、日本住宅性能表示基準の改正により、2022年10月に等級5.6.7が新設された「断熱性能等級」についてご紹介します。
断熱性能等級は、その家が「高気密高断熱住宅と言えるのか」を具体的に示す、重要な指標です。

◆概要

断熱性能等級(断熱等性能等級)とは…
「品確法※に規定された、住宅の省エネ性能を示すための基準」です。
断熱だけでなくそれ以外の性能を含めた省エネ性能を表しているため、「断熱等性能等級」とも呼ばれています。

※住宅の品質確保の促進等に関する法律

断熱性能等級は、以下二つの値を基準としています。

①外皮平均熱貫流率(UA値)
…住宅の内部から外部へ逃げる熱量を外皮全体で平均した値
⇒値が小さいほど熱が逃げにくく、省エネルギー性能が高い

②冷房期の平均日射熱取得率(ηAC値)
…窓から入ってくる日射による熱と、窓以外から熱伝導により入ってくる熱を評価した冷房期の指標
⇒値が小さいほど住宅に入る日射熱量が少なく、冷房効果が高い

◆これまでとこれからの断熱性能等級

断熱性能等級のこれまでとこれからについて、時系列に沿ってご紹介します。

〇2022年3月まで:最高基準は「断熱性能等級4」
 ※断熱性能等級4とは…
 (東京の場合)UA値:0.87 ηAC値:2.8

〇2022年4月以降:「断熱性能等級5」が新設される
 ※断熱性能等級5とは…
 (東京の場合)UA値:0.6 ηAC値:2.8

〇2022年10月以降:「断熱性能等級6」「断熱性能等級7」が新設される
 ※断熱性能等級6とは…
 (東京の場合)UA値:0.46 ηAC値:2.8
 ※断熱性能等級7とは…
 (東京の場合)UA値:0.26 ηAC値:2.8

〇2025年以降:「断熱性能等級4」義務化予定

〇2030年以降:「断熱性能等級5」適合義務化予定、これからの住宅の最低ラインとなる

断熱性能等級の数値は各地域によって異なるため、詳細情報については国土交通省の資料をご確認ください。

断熱性能等級の基準は年々上がっており、2030年には今年新設されたばかりの「断熱性能等級5」が最低ラインとなります。

これから住宅を建てる方や断熱リフォームをご検討中の方は、断熱性能等級の高い家も検討されるとよいかと思います。


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